2008年10月31日

「かんじき飛脚」




◇「かんじき飛脚」 山本一力

 飛脚といえばすぐ思い浮かべるのは○○急便の四角いトラックに
描かれた、赤いふんどしの飛脚さんですよね。
あの赤いふんどしにタッチすれば、幸せになれるとか・・ってうわさ
知っていますか?(結構昔?)

ここで登場する飛脚さんたちは、とにかくかっこいい!!んです。
全員身長5尺8寸(約176cm)から6尺(約182cm)の大男達。
おまけに金沢の真冬だというのに、股引・腹掛けに半纏を羽織っているだけ。
素足にわらじ履きで、太いふくらはぎを紺色木綿の脚絆できつく締めあげて。

ここでの主人公たちは、金沢と江戸を往復する
加賀百万石、11代目藩主前田御用の飛脚宿浅田屋の三度飛脚たち。
なぜ三度飛脚と呼ばれているかと言うと、江戸の上屋敷と金沢の
加賀藩国許の間、約570kmの距離を毎月3度、夏場なら5日間
冬場なら7日間で走りぬくことができたからである。

え〜!!570`÷5日間=1日114`の距離を走るって事?
114`といったら、フルマラソンの約4倍くらい?
その距離を荷物背負って、おまけにわらじ履きで。
今みたいに、ファインテンのチタンテープも、ランニングシューズも
無しで?!
これだけでも、いかに超人的かわかります。

この三度飛脚たちが、政治のからむ武家社会の抗争に巻き込まれていきます。
そして藩を救うために、男達は命を懸けて秘薬を江戸に運ぶこととなります。

金沢から江戸までの間には、彼らを阻止すべく刺客が待ち受けています。
飛脚たちの男の熱い友情がっ、厳しい寒さの雪の金沢にほとばしる様が
スリリングです。
男達は、壮絶な戦いをしながら走りぬく、手に汗握る物語です。

余談ですが、昔の飛脚さんたちは独特の走り方をしていたそうですね。
右手と右足、左手と左足を同時に出すんです。
そうすると身体にひねりが加わらないので、身体にやさしい
走り方だったんだそうです。ナンバ走り?かな。

家のリビングで試して
「ほっ、ほっ、お母さん飛脚だぜ!」って言いながら走っていたら、
「おかあさん、サルが欽ちゃん走りしてるみたい」
って笑い死に寸前の子ども達・・・。
posted by ふうたんかあちゃん at 16:39| ☁| Comment(2) | TrackBack(1) | 本の宝箱 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
これ、わたしも読みました。

ただ物を運ぶだけじゃなくて、そこにドラマがあるのがいいですよね。
細かいところは忘れてしまいましたが、
波にさらわれそうになった親子を助けるエピソードがけっこう好きです。
Posted by ぐら at 2008年11月03日 10:28
ぐらさん、こんにちは。
『波ばばあ』でしたっけ?
波を読むおばあさんがいて、「今だ!!」って
声で走るんですよね、断崖絶壁を・・・。
もう、手に汗にぎりました。
どっぷりと物語の中に引きずり込まれたシーンです。
夢にまででてきたくらい(笑)。
飛脚とか、駕籠かきの物語を続いて読んだので、
なんだか走りたくなってきましたよ!
Posted by ふうたん at 2008年11月06日 10:28
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山本一力「かんじき飛脚」
Excerpt: 山本一力著 「かんじき飛脚」を読む。 このフレーズにシビれた。  命と見栄のどっちを取るかと訊かれたら、おれは見栄をとる [巷の評判] ● PO-SO-RI ●では, 「江戸の文化や人情を、毎度とて..
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プロフィール
一言:子どもは、高校1年生の息子、小学6年生の娘、小学3年生の次男の3人です。
長男が陸上をやっている影響か、娘は中学生になったら陸上部に入りたいそうです。
私は、去年から太極拳とお習字を始めました。本を読むのが大好きで、時間を見つけては図書館に本を借りに行っています。

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