2008年03月28日

「死神の精度」

◇「死神の精度」 伊坂幸太郎

仕事の時は、いつも雨。

彼の7日間の調査で、人の生死が決まる。

死神の千葉は、CDショップに入りびたりミュージックを聴くのが
大好きで、素手で人間に触りたがらない。
人間との受け答えが微妙にトンチンカン。
とってもクールなんだけど、死神のくせに憎めない。

そんな死神・千葉も、「上の指示」とやらに、不満もあったりする。
死神の世界にも、上司と部下のあつれきもあるみたいで、
ちょっぴり微笑ましかったり。

一昨年、二人の友人を癌で亡くしました。
いずれも、私と同年代の30代から40代のおかあさんです。
一人は、小学生と中学生の3人の子どものおかあさん。
もう一人は、小学生2人の子どものおかあさんです。

死って、唐突で、突然で、衝撃的で、究極の横暴です。
いまだに、彼女達のアドレスを携帯から削除できずにいます。

彼女達にも、千葉のような死神が調査に来たのでしょうか。

こんな重いテーマなのに、さらっと、むしろ楽しく読めたのは、
千葉の人柄(死神柄?)なのでしょうか。
死神って、もっと暴力的でワルかと思ったら、
意外といい人(いい死神?)なんだなあってちょっと安心したよ。
死神と悪魔っておんなじジャンルに入るかと思っていたけど、
もしかしたら、ぜんぜん違うのかも。
一応”神”がつくから、神様の一種なんでしょうね。

”死”というものに、最近異常に恐怖感を覚えていました。

でも、人の生き死には、人には決める事ができなくて、
人間の手の及ばぬところで決められているのかもしれないと
思うと、ちょっと肩の重りが軽くなったというか、
うじうじ考えても仕様が無いのかなと思うようになりました。

今、家族が皆元気でいることが、私の幸せであります。

毎朝、まだ暗いうちに起きて雨戸を開けるとき、
いつも月が見えるんです。そんなとき、感謝の気持ちでいっぱい
になるのは、歳のせいでしょうか。

でも、月に向かってお礼を言っている私です。
”ありがと〜!!”
posted by ふうたんかあちゃん at 13:18| ☔| Comment(2) | TrackBack(1) | 本の宝箱 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月08日

「だいこん」

◇だいこん 山本一力

 おもしろかった!!

 新刊コーナーの、平積みの、分厚い!!
 しかも、帯には、

 「江戸で賑わう一膳飯屋 だいこん。
  凛とした女将、つばきの細腕繁盛記」

 そそるでは、ありませんか。
 分厚くて(読み応えがあるようで)、しかも、
 ”凛とした女将の細腕繁盛記”だって。

 夢中で、読みました。
 夕食は、一瞬でマーボー豆腐作りました。
 帰ってきた人、勝手に食べてね。
 あっ、食べたお皿は自分で洗ってください。

 つばきは、大工の父と母と、二人の妹の三人姉妹の長女です。
 でも、ご飯を炊くのが、ずば抜けて上手だったことに加えて、
 商才も、度胸もあった。
 
 「だいこん」という屋号の一膳飯屋を、若くして立ち上げた
 つばきは、ひとりで家族を背負っているという気負いも
 ありましたが、それ以上に、ずば抜けた実行力もありました。
 今で言う、ベンチャー企業みたいなものを立ち上げたりして。

 まだ、二十歳そこそこのつばきを、だれもが認め、
 一目置いていた。

 しかし、つばきがはじめた弁当やで雇うことになった
 暮らしには何不自由ないが、いくつになっても汗を流して
 働きたいと思っている、船宿の大女将や、煙草屋の
 隠居の女性たちとの出会いで、はたと気付く。

 その二人は、絶妙な湯加減で玉露を入れ、ようかんを
 上品な厚みでためらい無くスパッと切ったのだ。

 「茶の入れ方といい、ようかんの切り方といい、いずれも
 品よく暮らしていればこその出来栄えである。」

 「ふたりとも、上品さがしっかりと身についている。おかねと
 おきちが何気なく示した作法のようなものを、つばきはこの日まで
 知らずに生きてきた。」

 「ようかんの厚みを見て、絶妙のぬるさの茶を口にして、つばきは
 おのれに欠けているものが幾つもあると思い知った。」

 えらいぞ!つばき。
 約620ページのなかで、もっとも印象に残った箇所です。
 トントン拍子で、坂を駆け上っていながらも、
 常に自分を見失わず、しっかり足元を見つめ、
 反省すべきところは、素直に受け止める。

 人間にとって、もっとも難しい所でしょう。
 でも、そこをわきまえている少数の人たちが
 厳しく、険しい、ピラミッドの頂上にたどり着けるのですね。

 実行力。決断力。反省力。

posted by ふうたんかあちゃん at 15:03| ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | 本の宝箱 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月30日

「ぼんくら」

◇ぼんくら 上・下  宮部みゆき

 江戸、深川の鉄瓶長屋で八百屋の太助が、殺された。
 その後、たいそう評判の良かった差配人が突然姿を消した。
 後入りの若い差配人佐吉が、とても苦労する。
 どうも、手の届かないところで陰謀があるようだ。
 親思いの娘お露、煮売り屋のお徳。同心の平四郎と、甥の
 美少年の弓の助が、事件の裏にせまる。

 謎を解いていく楽しみもあり。
 また、登場人物の心のひだまで、どうやったら
 ここまで表現できるのか、読みながら
 不思議で仕方無かった。
 腕まくりをして煮物をかきまぜているお徳や、
 佐吉の一生懸命な様子など、まるでこの世界にいて
 知っている人のように、思えてくる。
 
 読み終わった時、ほろ苦いジャスミン茶を飲んだ後味のようで、
そうね、人生ってそういうものよね、と思った。

 
posted by ふうたんかあちゃん at 14:15| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 本の宝箱 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月28日

「100人のチカラ」

私は、本が大好き!!
好きなジャンルは、サイコキラーものから青春ものまで
結構幅広い。

◇「100人のチカラ」影井秀作 扶桑社

 中学2年生の”ぼく”が、不思議な”ソフトやくざ”の
おじいさんと出会って、大きく成長していく物語です。

”ぼく”は、転校してきた日に、緊張のあまりゲロしてしまって、
早速ついたあだ名が、”ゲロンパ”だった。

おとなしい”ぼく”は、毎日、毎日、いじめられる日々・・・。

最初の、2,3ページで、この本の真の主人公である(と思う)、
自称”ソフトやくざ”のおじいさん登場!!!

私の、心拍数は、このとき一番あがっていたと思う。

なんだか、勇気や、元気をいっぱいもらいました。

「失敗を怖がって何もしないのは、最大の失敗。
 傷つくことを怖がって何もしないのは、
 実際に傷つくことよりも辛いこと。」

そうだよね、そうだよね。うん、うん。
わかっちゃいるけど、そうできないのは、
心のどこかで、自分を疑っているんだね。
奇跡を本当に信じれば、本当に奇跡が起こるかもしれないって
思わせてくれた、一冊です。

”ぼく”こと、この本の著者が、東京大学に入学入学したって?!
人間、夢を信じないと実現しないのよね。

すごく元気をもらいました。
ありがと〜!!
posted by ふうたんかあちゃん at 13:23| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 本の宝箱 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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プロフィール
一言:子どもは、高校1年生の息子、小学6年生の娘、小学3年生の次男の3人です。
長男が陸上をやっている影響か、娘は中学生になったら陸上部に入りたいそうです。
私は、去年から太極拳とお習字を始めました。本を読むのが大好きで、時間を見つけては図書館に本を借りに行っています。

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